コラム| 名古屋市中区栄で歯科・歯医者をお探しの方は医療法人豊峰会 仲尾歯科 栄診療所まで

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【本当はどうなの歯の話 vol.10】歯って“すごい”

2024年3月19日

ちょっと趣を変えまして 歯って“すごい”んだよって話をさせてもらいたいと思います

何のこっちゃ???って感じでしょうか

歯にはVol.6~9までにお話をさせてもらった “しみる”という感覚が歯の中にある神経が感じている感覚で 虫歯や歯の破折・ヒビや食いしばりや知覚過敏によるもので感じる痛みの感覚です 歯に何か起こっていることを体に伝えてくれています 好きな人はいないでしょうが何か起きてますので 歯医者ヘ行って診てもらって下さい

今回お話ししたい“すごい”って話なんですが 歯にはもう一つ大きな感覚があるのです というお話です

歯は顎の骨に刺さっているような感じではえているんですが 直接骨にくっついているわけではありません 顎の骨と歯の間には歯根膜と呼ばれる繊維質の膜があり 歯は顎の骨の穴にハンモックのように吊られてつながっているのです
この歯根膜が“すごい”んです

ますます何のこっちゃ???かもしれませんね

歯ざわりとか歯ごたえという言葉があるとおり 歯はそのもの自体が硬いとか軟らかいとかを感じています 歯根膜知覚などと呼ばれるこの感覚はすばらしく精度の高い感覚です
どれくらい精度が高いかというと 上の前歯と下の前歯の間に髪の毛を挟むと一本か二本かわかるぐらいの精度です 髪の毛は平均して0.08mmぐらいなのでその精度の高さがわかるかと思います

この感覚は 食事の時に ただ舌で感じる味だけでなく歯ざわりとか歯ごたえといったものが加わり食事をよりいっそう美味しいものにしてくれます
たまに神経の無い歯が痛いということが起きるのはその部分が痛いからです

歯にはいろいろな感覚があります 詰め物がいつまでも合わないとか 何事も無いのに歯が痛いとか そんなのが続いているならその精度の高い感覚が働いている可能性があります もしそういう感じなら一度歯医者ヘ行って診てもらって下さい

あなたの歯 何もないのに痛みがあったりしませんか?

【本当はどうなの歯の話 vol.9】ポ◯グリップって使わなダメかね?

2023年6月12日

ちょくちょく聞かれることなんですが これ実は必要ないんです っていうと ポ◯グリップの会社から怒られてしまうかもしれないのですが
必ず必要というわけではありません

ポ◯グリップと商品名を出してしまいましたが グリップ剤に関しては いろいろな商品が売られているのが実情です
ポ◯グリップだけがグリップ剤というわけでなくイロイロありますので その商品一つづつの特徴を説明するのは難しいので割愛させていただきますが
とにかく一連の商品を使うかどうかということについてです

入れ歯は 歯が無くなってその歯の代わりをしてもらう人工臓器です 人工臓器というと難しく感じますが
メガネなどと同じと考えていただければわかりやすいでしょうか
メガネも着け始めは異常に違和感を感じますが 段々と違和感が無くなりそのうち着けてるのを忘れてしまうぐらいに馴染んできます
ただ誰でも最初はとても気持ち悪く早く外したい衝動と戦っている感じではないでしょうか
それと同じようなことは新しくおろした革靴にも似たような感覚があるのではないでしょうか

ただメガネは無くては物が見えないし 靴は靴自体が勝手に馴染んできてくれます 入れ歯はというと勝手に馴染んできてくれることはあり得ないので
歯医者で調整していくしか方法がありません メガネもメガネ屋さんで調整しながら合わせていくものですから

そうやって入れ歯を調整することによって 顎にピッタリに合わせていくのです そうなると入れ歯は顎にフィットして隙間もなくなり
特別にグリップ剤を使用しなくても入れ歯を口の中で安定させ 体の一部のように馴染んでいくのです

逆にグリップ剤を使いまくると 入れ歯自体が合わないことによって調子悪いのか グリップ剤の塗り具合が悪くて調子悪いのかわからなくなり
ますます入れ歯の調子が悪くなっていくことも考えられます もちろん唾液の出にくい病院など
どうしてもグリップ剤が無いとムリという方もいらっしゃるのですが

あなたの入れ歯 ちゃんと顎にあってますか?

次もまた他の話をしてみましょう

【本当はどうなの歯の話 vol.8】歯が“しみる”

2023年5月9日


また“しみる”

話の続きに話を戻して 知覚過敏なんですがこれがまた大変な問題の症状です

だいたいの場合知覚過敏といえば象牙質知覚過敏で 本来なら歯茎の肉に包まれている歯の根っこの部分が
歯茎が痩せてくることによって口の中に出てきてしまうことによって
冷たいとか熱いとか擦られるといった様々な刺激に対して反応してしまうようになるのが 象牙質知覚過敏です
象牙質知覚過敏では その口の中に出てしまったところを何かでカバーすれば“しみる”のを止めたり 軽減することが出来ます

じゃあ別に最初に書いた 大変な症状ってたいしたことないんじゃないかと思われた人もいたかと思いますが たしかにそれで治まってしまえばたいしたことは有りません

ただ 知覚過敏の原因は 象牙質知覚過敏だけではないのです 知覚過敏とは歯の感覚が敏感になる状態なので
ある意味で言えばVol.7で説明した破折も知覚過敏といえるかもしれません
そうなるとなかなか知覚過敏という処置はややこしいと思えてきたのではないでしょうか そうなんです なかなかややこしいんです

その上 知覚過敏の症状は今までの説明だけでは説明のつかない歯にもおきるのです なぜか急に歯が“しみる”んです
これが実は一番厄介な知覚過敏なのです この知覚過敏はVol.6でも書いた 食いしばり 歯ぎしり 異常な噛み合わせ
に起因することが多いのです

じゃあなぜ厄介な知覚過敏なのか 食いしばりや歯ぎしりは“癖” 異常な噛み合わせは“無自覚” だからです
癖はそう簡単にはやめられません 無自覚の状態に気がつく人はほとんど皆無です この二つの“癖”“無自覚”により
ある特定の歯に以上に力がかかった場合 歯を支えている場所に炎症が起きその結果としてその歯に知覚過敏が起こってしまうのです
ですからその歯は外見上は全く異常が無いのに“しみる”という厄介なことになります
改善策としては マウスピース 噛み合わせの調整などとなるでしょうか 疼痛緩和に効果のあるレーザーも一つの手段でしょう

あなたの歯“しみて”ませんか?

次からは また少し違う話題に移ろうかと思います お楽しみに

【本当はどうなの歯の話 vol.7】歯が“しみる”

2023年2月3日


そうそう“しみる”話なんですが
“しみる”度合いによって治療内容が変わってくるんですが
その度合いってどんなんって疑問があったりすると思うので、今回はその度合いの説明をしてみたいと思います
 
その度合いを挙げると
 
1.冷たいものが“しみて”すぐ収まる
2.冷たいものが“しみて”しばらく痛みが続く
3.暖かいものが“しみて”すぐ収まる
4.暖かいものが“しみて”しばらく痛みが続く
5.冷たいもの暖かいものが両方“しみて”しばらく痛みが続くないし、何もしなくても痛みが出る
 
こんな具合が“しみる”程度のレベル分けと言えるかと思います
この段階評価で3より下のレベル暖かいものが…という状態になると残念なことに神経の治療(神経を取る処置)が必要となってしまう分かれ目ぐらいに考えてもらえばいいかと思います
ですので歯が“しみる”って感じたとき どの程度の“しみる”具合なのかそれによって 治療の内容が変わってきます
歯医者に行って「痛い」というと「どう痛いか どれほど痛みが続くのか どうしたら痛いのか」などの質問をするのは処置の内容が変わってくるからなんです
“良い治療や適切な治療を受けたい”と思っている人ならばめんどくさがらずに歯医者の質問に答えてあげてください(笑)
 
こんな感じが“しみる”程度の内訳です あんまりひどく“しみる”のは神経の治療が必要になってきます
「ちょっと“しみる”けど我慢してた」とおっしゃる人よくいます だけどもひどくなると処置の内容が大掛かりになって通院回数も増えます
めんどくさがらずに歯医者ヘ足を運んで下さい
 
あなたの歯 しみる ところはありませんか?
 
今回ちょっと脱線トークだったので“しみる”本線の話に戻ります

【本当はどうなの歯の話 vol.6】歯が“しみる”

2022年8月26日


前回“虫歯”の話でした “しみる”代表みたいなものですので虫歯をお話ししました
 
実はそれ以外の歯が“しみる”症状に関しては 歯医者も手を焼く事が多くて 患者さんもショックや
なかなか治まらないことによる不信感が募ったり お互いに嫌な思いをすることもあります それがどうなっているのかの 話ですので決して言い訳じゃありませんよ(笑)
 
さあ歯の破折です そう聞くとすごいことのように聞こえますよね まるで殴られてボキッと折れたような しかし破折はそうとばかりは限りません
お茶碗で表面にヒビが入っているがお水が漏れないお茶碗ってありますよね
そんな感じで歯も表面のエナメル質にだけヒビが入ってしまって見た目にも機能的にも問題がないにも関わらず “しみる”という事が起こります
もちろんそのヒビが深ければ深いほど“しみる”度合いが大きくなります 実際真っ二つ一歩手前のヒビ割れの人もいますし
歯の根っこの方だけがヒビ割れて歯の頭の方はほとんど無傷の人もいます
 
そんな感じで“しみる”歯は結構やっかいです 度合いによって処置を分けますが エナメル質にだけヒビが入っている場合は 表面のコーティング
中の象牙質のところまでヒビが入ってしまっている場合は それ以上ヒビ割れが進まないように被せ物に
あまりにもひどく“しみる”場合は神経を取りますその後被せ物になっていきます ヒビ割れというよりも完全に折れている歯は抜歯しか無いんですが…
 
なるべくなら歯の寿命のことから考えても神経を取ってしまうのは 避けたいので 上のような処置になります
どうしても“しみる”のが続く場合は 仲尾歯科では高出力半導体レーザーを照射して痛みを和らげるといった方法をとることも出来ます
 
あなたの“しみる”のは 歯が破折していませんか?
 
次回も“しみる”話です

【本当はどうなの歯の話 vol.5】歯が“しみる”

2022年7月29日


「歯が“しみる”んです 虫歯ができちゃったみたい」
 
こんなコメントよく患者さんから聞くコメントです
“しみる”=“虫歯”
そう思われている方とても多いんです ただ本当に虫歯なのでしょうか?
逆に虫歯ならちゃんと処置をすれば結構簡単に“しみる”のを止めることができます
ですので 今回から数回は歯が“しみる”をお話させて貰おうと考えています
 
歯が“しみる”と言った時にいろんな事が考えられます
 
虫歯
歯の破折
知覚過敏
食いしばり 歯ぎしり
異常な噛み合わせ 等々
 
他にもいろいろありますが 代表的なものはそういった事が考えられます
ではまず虫歯から説明させてもらいましょう
 
“虫歯”言わずと知れた歯の病気です 歯はカルシウムなどの成分で作られています
お酢の中に卵を浸けると卵の殻が溶けるという実験をご存知でしょうか? お酢の酸によってカルシウムが溶けたので卵の殻が溶けるのです
これと同じ原理なんですが 歯もカルシウムやアパタイトなどの酸によって溶かされてしまう成分で作られているので
溶けて穴があくことがありそれが虫歯です
 
歯の中には神経や血管の走っている部屋があります 溶けた穴が大きくなりその部屋に近くなって来ると“しみる”のです
じゃあその溶けてる部分を取り除き そこを何かでカバーすれば“しみる”のを止めることが可能なのです
なのではじめに結構簡単に止めれますと書いたのです
 
あなたの“しみる”が虫歯ならいいのですが 他のかも
 
次は他の“しみる”をお話させてもらいます

【本当はどうなの歯の話 vol.4】歯磨きについて③

2022年4月4日


あー楽して磨けたらいいのに 結局歯磨き頑張らなきゃダメなんだったらどこで聞く話も一緒じゃないか
そんな嘆きが聞こえてくる感じがしますが 皆さんどうですか?

 

磨いた事と磨けた事は違うよということ 歯は磨いてからチェックするんだよということ 磨く場所は歯と歯茎の境い目だよということ
大きく動かしすぎないように磨くんだよということ
そんなことをお伝えさせてもらいました

 

さあみんな頑張って下さい(笑)

 

それだけを意識して磨くだけでも全然前より口の中は綺麗になるんですが 磨き終わるまでに結構時間がかかっちゃうんですね
実際しっかり時間をかけて磨いていただくのに問題がある訳ではないですし その方がいいんですけど 何とか手を抜きたいって人の方が多いはず

 

僕もそうなんです できれば手を抜きたい めんどくさいものですもんね そこで僕は少し手抜きの道具を使っています
それは電動歯ブラシですブランドは伏せておきますが使ってます かなり楽です 手抜きできます
自分で本気で一生懸命磨いた結果と その電動歯ブラシで磨いた結果とほぼ同じか電動歯ブラシの方が綺麗になってるかもと思えるぐらいです
決して電動歯ブラシ屋さんの回し者ではありませんが 最近の電動歯ブラシはかなりレベルが高いです
手で磨くのと時間を比較したら大体1/4ぐらいの時間で しっかり磨けます
それを使って磨き上がりをチェックしながら磨けばかなり楽です 手磨きのノウハウに最新の技術の道具 最強のコンビネーションだと思いますよ
皆さん一度試してみてください

 

歯は今日明日急に悪くなるものでは無いんですが 怠ると5年10年かけて悪くなっていきます 悪くなってから
あの時やっておけばよかったと後悔するのが人間ですが 僕の周りからそういう人が一人でも減れば幸せです さあ手を抜くなら
効果のある手抜きをしてください

 

5年後10年後のあなたの口はどんな感じになっていることでしょうか?

 

他にも歯ブラシにまつわる話はいっぱいありますが 次回からはまた他の話を初めていこうと思います

【本当はどうなの歯の話 vol.3】歯磨きについて②

2021年12月7日

「シャカシャカシャカシャカ」
気持ちのいい朝の風景って感じですよね。
ただそれが皆さんの勘違いだとしたら―――

 

歯磨きのポイントが「樽」なんです。何のこっちゃって言われそうですが、歯の形が樽なんです。
真ん中辺りが膨らんでいて上と下がすぼまってるあれです。よく見てもらえば前歯も奥歯もどの歯もそんな形なんです。

 

皆さんに歯ブラシを持ってきてもらって、歯磨き指導という時間を取らせていただくことがあります。その時皆さんは大体樽の上の方をゴシゴシと磨きます。一生懸命磨いてくださいと伝えれば伝えるほど、親の仇か何かかのようにそれはそれは必死に磨かれます。見ていて申し訳ないような気にさえなってきます。

 

本当に磨くべきところはそこじゃ無いんです。下側なんです。歯でいうところの歯と歯茎の境い目なんです。そこに歯ブラシ当てて磨かなきゃダメなんです。

 

なぜでしょうか?
歯の上側のすぼまっているところは、食事の時に繊維質のものをよく噛んで食べるとそれだけで汚れはほとんど取れてしまっているんです。なのに皆さんはそんなところを必死になって磨くんです。
「意味なし」とまでは言いませんが、時間も歯ブラシももったいないと思いませんか?

 

さあ、その下側を磨いてもらいましょう。
シャカシャカシャカシャカ気持ち良さそうにって、実はそれでは磨けないのです。シャカシャカと音がする磨き方は歯ブラシを大きく動かしすぎているのです。そうやって磨くと歯茎が切れて傷になり痛みがあるはずです。歯ブラシは歯茎のところを磨いてもらわなければ意味が無くなってくるので、なるべく小刻みにふるわすようにこすって磨かなければ怪我します。
ゴシゴシシャカシャカすると歯ブラシのダメになるのも早いし、汚れが取れないし、怪我するし、良いこと無いんです。そのことも皆さんの勘違いポイントかもしれませんね。

 

明日からも皆さん、シャカシャカシャカシャカ磨きますか?

 

次回ももう一度歯磨きの話をさせてもらいます。ちょっと皆さん飽きてきたかな?

【本当はどうなの歯の話 vol.2】歯磨きについて

2021年11月10日

「あなたの歯磨けてませんよ」よく僕が患者さんに伝える言葉です。
すると皆さん「おかしいなあ。さっき磨いたところなのに」「あらバレましたか。ちょっとサボっちゃいました」などいろいろお答えいただきます。
中には「一生懸命やってるのになんだ!」「ふざけんなちゃんと磨いてきたぞ!」なんて怒る人まで出てきます。
ちょっと待って下さい。皆さん歯磨きに勘違いが多すぎます。今回からその勘違いを説明して理解してもらおうと思います。

 

まず僕のコメント読んでみてください。磨いて無いなんて言ってないんです。磨けてないんです。
実際口の中から汚れをとって見てもらうと納得して頂けますが、皆さん磨けていないんです。

 

じゃあなぜ磨き残すのでしょう?みんな怒るほど磨いてるのに(笑)
ここに皆さんの勘違いがあるのです。「歯磨きをした=磨けた」そう考えている人が多すぎます。
男の人なら髭を剃った時剃り残しを手でなぞったりして確認したり、女の人ならシャンプーの洗い流しがないか手で髪を触って確認するはずです。
剃り残しや洗い残しがあれば、もう一度剃ったり流したりするはずです。そうなんですここで大事なのは、確認をすることなのです。
歯磨きはやったから出来てるわけじゃないんです。確認して下さい。
さあ「確認って言っても見てもよく分からんし、何なら上の歯なんかは見えないぞ」早速聞こえてきそうですが。
何も目で見るだけが確認じゃありません。先ほどのシャンプーの話なんかで考えてもらえば、後頭部見えますか?それとも合わせ鏡で見てますか?
そんなことしてる人いませんよね。シャワーしてたら目を閉じてるはずだし。

 

歯磨きしてからのチェックをする方法は実はすごく簡単です。舌で舐めるんです。歯磨きしたら歯を舐める。
「舐めてんのか」そうじゃない「舐めるんですよ」しっかり舐めてください。そうすると磨き残した歯はヌルヌルザラザラしてます。
そこをもう一度磨いてください。そうするだけで磨き残しは激減します。だって確認してるんですから。
皆さんの口の中汚れだらけではありませんか?

 

歯磨きに関連する話はいっぱいあるので次回も歯磨きの話をさせてもらいます。

【本当はどうなの歯の話】親知らずって抜かなきゃダメか?

2021年10月20日

第一弾「親知らずって抜かなきゃダメか?」
ちょっと緊張しますね(笑) では今回からはじめさせてもらいます。

 

結論から言います。「親知らずは抜かなきゃダメです」
残念ですね。抜かなくていい話を聞きたかったはずですね。でもだめです。

 

まずは、親知らずってどんな歯かというところから話をはじめたいと思います。
親知らずは全部歯が揃っている人なら前から八番目の歯です。一番奥の歯ですと言いたいところですが、七番目の歯が一番奥の人もいますので、前から八番目です。
親知らずという名前の由来にもなっているんですが、だいたい二十歳前後にはえてきます。そうです昔は子供の二十歳を見れない親が多かったということなんでしょう。
話はそれましたが、親知らずはそんな場所にはえてます。「一番奥です」。人によりますが、歯肉に埋まっているようなはえ方の人もいます。
その歯を綺麗に歯磨き出来ますか?大抵の人が磨けません。しかも上の親知らずは歯を磨こうと口を開くと、下顎の骨が邪魔をして歯ブラシを親知らずに当てることすらままならないのです。
上の歯に指を沿わして奥の方に入れていきながら口を開け閉めしてみてください。指先に硬いものが当たりますそれが下顎の骨なんです。
じゃあ下の親知らずはというとほとんどの人がまっすぐにははえていないため、そもそも磨けない人がほとんどです。

 

歯医者として仕事を始めた頃、館野常司先生の書かれた本で、歯医者の仕事が書かれているのですが、その中に「衛生の確立」という項目があるのです。
つまり患者さんが掃除をできる口の中を作ってあげるのが歯医者の仕事だよ。
と書いてあるのです。そうなんです。歯医者は掃除ができない歯は抜いてあげなければならないんです。

 

たまに「前は腫れてたけど今は治ったからいい」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、本当に治ったんでしょうか。
だって特別な治療もなしで磨けないものが磨けるようになるのでしょうか?もし磨けるようになって治ったのなら抜かなくてもいいかもしれません。
何度も腫れを繰り返している親知らずの持ち主。そうあなたかもしれません。本当に親知らずを抜かずに置いておくんですか?

 

こんな話をイロイロさせてもらおうと思います。次回は「歯磨きについて」です。

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