【本当はどうなの歯の話】親知らずって抜かなきゃダメか?
2021年10月20日
第一弾「親知らずって抜かなきゃダメか?」
ちょっと緊張しますね(笑) では今回からはじめさせてもらいます。
結論から言います。「親知らずは抜かなきゃダメです」
残念ですね。抜かなくていい話を聞きたかったはずですね。でもだめです。
まずは、親知らずってどんな歯かというところから話をはじめたいと思います。
親知らずは全部歯が揃っている人なら前から八番目の歯です。一番奥の歯ですと言いたいところですが、七番目の歯が一番奥の人もいますので、前から八番目です。
親知らずという名前の由来にもなっているんですが、だいたい二十歳前後にはえてきます。そうです昔は子供の二十歳を見れない親が多かったということなんでしょう。
話はそれましたが、親知らずはそんな場所にはえてます。「一番奥です」。人によりますが、歯肉に埋まっているようなはえ方の人もいます。
その歯を綺麗に歯磨き出来ますか?大抵の人が磨けません。しかも上の親知らずは歯を磨こうと口を開くと、下顎の骨が邪魔をして歯ブラシを親知らずに当てることすらままならないのです。
上の歯に指を沿わして奥の方に入れていきながら口を開け閉めしてみてください。指先に硬いものが当たりますそれが下顎の骨なんです。
じゃあ下の親知らずはというとほとんどの人がまっすぐにははえていないため、そもそも磨けない人がほとんどです。
歯医者として仕事を始めた頃、館野常司先生の書かれた本で、歯医者の仕事が書かれているのですが、その中に「衛生の確立」という項目があるのです。
つまり患者さんが掃除をできる口の中を作ってあげるのが歯医者の仕事だよ。
と書いてあるのです。そうなんです。歯医者は掃除ができない歯は抜いてあげなければならないんです。
たまに「前は腫れてたけど今は治ったからいい」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、本当に治ったんでしょうか。
だって特別な治療もなしで磨けないものが磨けるようになるのでしょうか?もし磨けるようになって治ったのなら抜かなくてもいいかもしれません。
何度も腫れを繰り返している親知らずの持ち主。そうあなたかもしれません。本当に親知らずを抜かずに置いておくんですか?
こんな話をイロイロさせてもらおうと思います。次回は「歯磨きについて」です。